昔の複数人が作った話のこと 「神話」
南充浩氏のブログで「物語商法には食傷気味」という記事を読んだ。
物語商法には食傷気味
http://blog.livedoor.jp/minamimitsu00/archives/4024825.html
「物」を売るのではなく「コト」「物語」「背景」「感動」を売れ。
ということになるのだろうけど、今度は「物語」の演出過多な売り方が増えており、何だかどれも胡散臭く見えてしまう。
中略
個人的には「物語」商法の行き過ぎを感じる。
そして、こうした「物語商法」「感動商法」にはちょっとウンザリしている。
けれども「物のスペック」のみでは売れない環境下において、「物語商法」や「感動商法」の方が売り上げを稼ぎやすいのは事実だ。
洋服だって同じである。
南充浩氏は繊維業界の記者・ライターで、上記は繊維業界についてのブログなのだが、
筆者は物語商法をそれこそ何十年も続けているブランドってあるよなと思った。腕時計で。
もちろんその一つは、我らのオメガ・スピードマスター(OMEGA SPEEDMASTER)に他ならない。
オメガ・スピードマスター・プロフェッショナルが、ロンジンやロレックスとの競争に勝ちアポロ計画の公式装備品に採用された。
アポロ11号で月面に到達した宇宙飛行士の腕時計という名誉を得たことは周知の事実である。
その故事から、今もスピードマスター・プロフェッショナルの裏蓋には、“THE FIRST AND ONLY WATCH WORN ON THE MOON”と刻印されている。
また、トラブルが起きたアポロ13号を無事に地球に帰還させるために活躍したというのも周知の事実である。
しかし、宇宙飛行士が私物として非公式に月面に持ち込んだ腕時計があると言われているし、
『アポロ13号 奇跡の生還』の邦訳板には、スピードマスターという単語を見つけることはできなかった。本当に宣伝されるほど活躍したと言えるのかは疑問である。
しかし、今でも、スピードマスターを所有している、あるいは所有したがっている人たちにとって、「スピードマスター・プロフェッショナルの物語」は大層魅力的らしい。
スピードマスター・プロフェッショナルにまつわる神話じみた物語をほこらしげに語るブログは、捨てるほどある。いわく月に行った時計だからスピマスを買ったんだよ、と。
その中に、少なからずスピードマスター・オートマチックやスピードマスター・デイトといった、スピードマスター・プロフェッショナルとは似て非なる腕時計しか所有していない執筆者がいる。
驚きを禁じ得ないし、彼らはずっと気づかずにいたほうが幸せだろうと思う。
もしかしなくても、スピードマスターなら全部同じだよ、と思いこませているずるい商売人がいるのではないかと思わずにはいれれない。
ともかくとして、いつまでスピードマスターの物語商法(とうかもはや神話商法)が続くのか、個人的にはかなり食傷気味であるが、気にはなるのである。
だって、この筆者にとっても、その神話がスピードマスター・プロフェッショナル購入の動機の一つにはなったのだし……
物語商法には食傷気味
http://blog.livedoor.jp/minamimitsu00/archives/4024825.html
「物」を売るのではなく「コト」「物語」「背景」「感動」を売れ。
ということになるのだろうけど、今度は「物語」の演出過多な売り方が増えており、何だかどれも胡散臭く見えてしまう。
中略
個人的には「物語」商法の行き過ぎを感じる。
そして、こうした「物語商法」「感動商法」にはちょっとウンザリしている。
けれども「物のスペック」のみでは売れない環境下において、「物語商法」や「感動商法」の方が売り上げを稼ぎやすいのは事実だ。
洋服だって同じである。
南充浩氏は繊維業界の記者・ライターで、上記は繊維業界についてのブログなのだが、
筆者は物語商法をそれこそ何十年も続けているブランドってあるよなと思った。腕時計で。
もちろんその一つは、我らのオメガ・スピードマスター(OMEGA SPEEDMASTER)に他ならない。
オメガ・スピードマスター・プロフェッショナルが、ロンジンやロレックスとの競争に勝ちアポロ計画の公式装備品に採用された。
アポロ11号で月面に到達した宇宙飛行士の腕時計という名誉を得たことは周知の事実である。
その故事から、今もスピードマスター・プロフェッショナルの裏蓋には、“THE FIRST AND ONLY WATCH WORN ON THE MOON”と刻印されている。
また、トラブルが起きたアポロ13号を無事に地球に帰還させるために活躍したというのも周知の事実である。
しかし、宇宙飛行士が私物として非公式に月面に持ち込んだ腕時計があると言われているし、
『アポロ13号 奇跡の生還』の邦訳板には、スピードマスターという単語を見つけることはできなかった。本当に宣伝されるほど活躍したと言えるのかは疑問である。
しかし、今でも、スピードマスターを所有している、あるいは所有したがっている人たちにとって、「スピードマスター・プロフェッショナルの物語」は大層魅力的らしい。
スピードマスター・プロフェッショナルにまつわる神話じみた物語をほこらしげに語るブログは、捨てるほどある。いわく月に行った時計だからスピマスを買ったんだよ、と。
その中に、少なからずスピードマスター・オートマチックやスピードマスター・デイトといった、スピードマスター・プロフェッショナルとは似て非なる腕時計しか所有していない執筆者がいる。
驚きを禁じ得ないし、彼らはずっと気づかずにいたほうが幸せだろうと思う。
もしかしなくても、スピードマスターなら全部同じだよ、と思いこませているずるい商売人がいるのではないかと思わずにはいれれない。
ともかくとして、いつまでスピードマスターの物語商法(とうかもはや神話商法)が続くのか、個人的にはかなり食傷気味であるが、気にはなるのである。
だって、この筆者にとっても、その神話がスピードマスター・プロフェッショナル購入の動機の一つにはなったのだし……