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2020/04/10

身近な経済と腕時計 【腕時計から見る経済シリーズ3】

以前、世界経済と腕時計について書いたが、
今回は、もっと身近なレベルから考えたい。

前の記事


腕時計から見る世界経済1  上がったのは値段ではない  〜スイス製腕時計の価格高騰〜
https://moonwatch.blog.fc2.com/blog-entry-49.html

腕時計からみる世界経済2 腕時計の価格は為替が命
https://moonwatch.blog.fc2.com/blog-entry-50.html


新型コロナウイルスの影響


昨今の新型コロナウイルス問題。

読者諸兄は如何お過ごしだろうか?
筆者は、ビジネスでもプライベートでも、かなり影響を受けている。
幸いにも、収入には今のところ影響ない。
ただし、運用中の各種資産は、個人向け国債を例外として、軒並み目減りした。

知り合いは……


知り合いの自営業者は、さらに顕著に影響を受けている。
例えば、あるダンススタジオは感染予防のため休業、
ある美容室は卒業式・入学式の需要が無くなり大赤字という。
それも、それらの関係者に未だにコロナウイルス感染者が出ていない段階で、である。

そのうちの腕時計好きの自営業者には、
「その腕時計を売る気なら、店よりも少しだけ高く買うよ」と、声掛けている。
「まだ売らないよ」とのことだが、さて、どうなるか。
その人が一家の大黒柱でもある場合、ファミリーのために……諦めるっ! という自己陶酔的な気持ちにもなるかもしれない。


どんな資産も、売る必要がないなら、売らないことが大切


キャッシュフローの急激な減少にともなって、売ってもさほど困らない嗜好品である腕時計は、やはり売りやすいのだろう。
しかし、筆者に言わせれば、腕時計相場がかなり下がってきている現状では、売る必要が本当にないのならば、売らないことが正解だと強調したい。

とはいえ、世の中には「資産価値が下がったから」を理由に資産を売る人も多い。
「これ以上、下がる前に売らないと!」という心境なのだろうが、
【高いときに買い、安いときに売る】ことになり、経済的には常に損しやすい。

どんな資産も、原則的には、
欲しいときが買い時で、
所有している理由がなくなったか、お金が必要になったときが売り時である。

あなたが、どうしても資金繰りに困ったのでなければ、腕時計は売るべきでない。そして、世界景気が良くなったときに、仮にその腕時計に飽きていたら売るべし!



コロナ後には


新型コロナウイルスの収まった後の世の中に目を向けよう。
日本経済が世界経済を上回るような成長をすることは期待しにくい。(異論はないだろう)
その現状からすると、【事実上の外貨建て資産の一つ】である高級腕時計は持っていて損はないと考える。
腕時計が今後も資産として看做される存在であれば、という但し書きはつくものの。
(懐中時計のように資産価値が大幅に低下したもの、郵便切手のように、コレクターズアイテムとしての価値がほぼ消失したものもあるので、価値が確実に残るとはいえない)

参考サイト
切手の価値が暴落するのはどんな時?
https://hikakaku.com/blog/%E5%88%87%E6%89%8B%E3%81%AE%E4%BE%A1%E5%80%A4%E3%81%8C%E6%9A%B4%E8%90%BD%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%AA%E6%99%82%EF%BC%9F/


まとめ



どのみち、我々は、ほしいものはそれが、市場にあるうちに買うべきだ。
あなたが、世の中で腕時計の価値がなくなっても、それでも腕時計好きでいる自信があるなら特に。
質の非常に高い製品を新品で手に入れることができるのは、その製品に経済的価値があるときだけなのだから。

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2020/04/09

【続のん式偽物論】いっそ、低価格帯は「偽物」にしたら?

商標権等の権利者認めたものが、本物、というのは、あまりに紋切り型であると筆者は考える。
もちろん、「法律的には、権利者または公的機関が認めたもの」、だろう。

しかし、あくまで法律は、他者との争いになったときに、その解決のために解釈適用するツールであって、
個人の内心、個人の趣味にまで関わってよいことではない。


「本物」の弊害


さて、およそ日本の大手メーカーが、ブランディングに等しく失敗しているのが、その「本物」のせいであると思う。

結局、1万円未満の良コスパ製品も、5〜10万円程度の主力製品も、数十万円〜の(日系メーカーにとっての)高価格帯も、大抵が同じセイコーまたはシチズンブランドであることだ。
もちろん本物の。

セイコー5も、数年前までのグランドセイコーも、等しくSEIKOを、文字盤につけていた。
今では、グランドセイコーは「SEIKO」を外したが、結局グランドなSEIKOであることに変わりはない。

どちらも本物のセイコー同士なのだ。
本物同士だから、低価格帯のイメージにひっぱられ、低価格帯も高価格帯も同じような仲間扱いされる。

たとえ、どんなに美味な(しかも、値段が高い)料理でも、それが大手チェーンのファミリーレストランの料理であったら、フォーマルな宴(結婚披露宴など)には使うはずがない。
それと同じ現象が、腕時計で起き続けているのに、「ジャーナリスト」は伝えない。

もしも、地球上に、腕時計メーカーが、セイコーとシチズンしかなかったのなら、競合同士で仲良く失敗していればいいのだが、現実には世界中に競争相手がいる。
よく、日本の腕時計が、諸外国で好評と「ジャーナリスト」たちが宣伝しているのに、スイスの腕時計に売上で大差をつけられている。
結局は、ブランディングであると考える。


ならば


いっそ、低価格帯、中価格帯、高価格帯で、完全にブランドを切り離すべきだと考える。
たとえば、セイコーなら、中価格帯のみにセイコー表記をつける。グランドセイコーは完全に別の名前にする。

シチズンならザ・シチズンの名前を変える。または、近年買収した他ブランドに高価格帯は任せ、ザ・シチズンは撤退する。
などが考えられる。

数十年前のように、鎖国的で、国内メーカーの製品をステップアップしていくような消費者はいないのだ。
「いつかはロレックス」と憧れる若者はいても、「いつかはセイコーの高級品」と考える若者は少ないのだ。



インド製セイコー5?


アカツメ氏から、インド製の偽セイコー5についての、情報をいただいたので、興味を持って探したところ

本当にあった!!

明らかに偽物らしい上に、JAPAN MADE表記があり、
販売者は多数のインドからの輸入品を取り扱っているという。

こんな製品が作られるということは、低価格帯におけるセイコーの根強いブランド力をうかがわせる。
偽物が多数あることによる、実体経済的な証拠である。




自作の偽物



以前取り上げたフランクミュラーなどは、数千万円の超高額品と、数十万円の普及品で露骨に中身が違う。
同じブランドの製品か?と疑うレベルである。
しかし、むしろ、天才時計師による超高額品のイメージで、普及品を多数販売するビジネスモデルと考えて良いともいえる。

つまり、F1のスクーデリアフェラーリ(フェラーリチーム)のイメージで、「見た目だけ」の市販車を売りさばくフェラーリ社と同じ構造だ。
(ちなみに筆者はスクーデリアフェラーリファンで、ニューヨーク市場に上場されているフェラーリ株も持っている)

筆者は子供の頃、芸能人がテレビ番組で自慢する市販車のフェラーリを、「フェラーリの偽物」だと思っていた。
その感覚は正しかった。
今でも、筆者はF1マシン以外のフェラーリは、フェラーリ社による自作の偽物だと思っている。

というわけで



今回は、偽物とは、本物とは、と考えた。
筆者にとって、本物と考える幅はすごく狭い。と同時にだからこそ、偽物も認める部分があるのだ。

ところで、徐々に腕時計をカスタムしていって、元のパーツが全くなくなったら、それは偽物なんだろうか?
偽物だとしたら、それは、いつ偽物になったのだろうか?

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2020/04/08

腕時計サイト】Cooの腕時計【勝手にレビュー

腕時計サイト 勝手にレビュー



今回は、
Cooの腕時計
http://mr-coo.com/

である。

Cooの腕時計とは


兵庫県姫路市にある
キヨセ時計店
の、ウェブサイトである。

この店、時計店、とあるが、時計の販売はしていない。
主にクォーツ式腕時計の電池交換と洗浄を行っている個人経営の店である。


特筆すべきは2つ



1 洗浄


ムーブメントを取り出して、腕時計のケースやメタルバンド等を、ほとんどすべて洗浄してくれる。
腕時計に固着した汚れがかなり落ちて、輝きを取り戻す様は圧巻である。
(クォーツ式の場合、腕時計にあまり興味がないユーザーも多いのか、汚れたままの品が非常に多い印象)



2 日本中のクォーツムーブメントが見られる


上記の1とも関連するが、作業工程はウェブサイト上に公開されている。

しかも、

洗浄前
裏蓋
裏蓋を開けた状態
ムーブメントを取り出した状態
洗浄中の各部
洗浄後

などの様子をすべて、画像付きで公開しているのだ。

ムーブメントを取り出し洗浄する店は、他にもあっても、ここまで詳しく画像で見せてくれる店舗は、まずないと思う。
更新ペースも個人経営にしては早いうえに、10年以上続けている。

そして、その結果、ページ数は、1万を越える。
過去に日本で流通したことのあるクォーツムーブメントの大半とっても過言でないくらいの、
とても多くの種類のクォーツムーブメントを鑑賞することができる!
もちろん、この店の客でなくても!

その中には、グランドセイコーやブライトリング、オメガ等の有名ブランドのクォーツモデルも含まれる。
あるいは、生産終了してかなり経過したオールドクォーツも、多数掲載されている。

実は、先日、筆者がブログで紹介した、ディーゼルのミスターダディ(4つムーブメント入ったモデル)を購入した動機は、
このCooの腕時計で、同モデルの内部を見たことである。

過去記事
ムーブメントの宝箱や!? 〜ディーゼル ミスターダディ DZ-7126〜
https://moonwatch.blog.fc2.com/blog-entry-44.html

付け足し


さて、このように、クォーツ式も大好きな筆者には、たまらないウェブサイト/店である。
(そして、ご推察の通り、筆者も客の一人である)

しかし、どのウェブサイトにもあるように、このサイトにもマイナス面はある。

一度でも、ご覧になった読者諸兄にはお分かりとは思うが、
サイトの構造が、あまりに複雑すぎる。
しかも、個人経営のサイトなのに、前述の通りページ数は膨大だ。
知りたい情報にたどり着くまで、とにかく時間がかかる。

たとえば、電池交換&洗浄の様子は、がんばってサイト内を探せば、
最近のものから10年以上前と思われるものまで(紹介しているデジタル腕時計のカレンダーで分かった)見つけることができる。
しかし、そのためには、あまり整理されていないサイト内を、探し回る必要がある。
ある意味、ゲーム的に楽しむ必要がある。


また、この店では機械式腕時計の修理はしていない(洗浄だけはしてくれる)ので、注意が必要だ。
オーバーホール(分解清掃)と勘違いすると、あなたの腕時計の寿命を縮めるだろう。


おまけ


今回のレビューにあたり、店主の日記をくまなく読んだところ、
ウェブサイトで電池交換&洗浄の様子を公開しているのは、元々広告収入のためで、それが洗浄等の手間賃の一部になっていたということがわかった。

素晴らしいビジネスモデルであっとことを、今頃知った。


まとめ


とにかく、このサイトの情報量は貴重だ。
(店主のクレーマー対策も、筆者は気に入っている)

筆者は、この記事を書くにあたり、このサイトを見直したところ、何時間も潰してしまった!



Cooの腕時計
http://mr-coo.com/

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2020/04/07

TPOに合わせた腕時計ってなによ?【場面/シーンに適した腕時計の選び方】

結論は、腕時計で、TPOを楽しもうという話
マナーを飯の種にするようなマナー講師的な内容は、書かないから、ご安心を。



私事から


昨日、2020年4月6日は長男の入学式。
本来なら、筆者はそこに参列する予定だった。
しかし、新型コロナウイルスの影響で、保護者の参列は1名のみということになった。
長男に筆者か妻か、どちらがいいか聞いてみると。
長男からは「ママ!」と即答。

筆者は、入学式に参列できないことになった。
できないが、気分だけはフォーマルに!
ということで、その日は、この腕時計にした。
202004060540161ad.jpg


シチズンファルコンの3針。
ケースにはクリスタルガードクロノアーマーを何回も使っているし、革ベルトは本皮の社外品(本体より高い)にしている。
きっと、本体価格が千円とは思われまい。

入学式に参列する妻は、いつものシチズンwicca(このブログでも紹介した)を使うと予想できたので、夫妻でメーカーを合わせたことになる。
(ムーブメントまで合わせたいけど)


腕時計とTPO


筆者は、腕時計好きを公言している。
もちろん、腕時計だけはTPOなどに合わせるようにしている。

フォーマルなら、3針で黒革ベルト(もちろん、靴もベルトも黒でそろえる)
スーツスタイルか、ビジネスカジュアルかでも、微妙に差をつける。
(シンプルにするか、ダイバーズやクロノグラフはありかなど)

ドレスかカジュアルか、というファッション的な側面や、マナー的な面よりも、
筆者としては、腕時計としての、実際の機能・用途まで含めて考えたい。

つまり、ウィークデーなら、その日の仕事の内容にも合わせる。
外部の人と合うのなら、相手が受ける印象や、あまり格上にならないか、に気をつける。それでいて、相手との話題作りになるようにもしたい。(そんなとき、セイコー5は重宝する)
力仕事がありそうなら、傷んでも気にしない物。(カシオ製品最強!)
一分一秒に厳密なら電波時計にする。
もちろん、東京2020オリンピックパラリンピックに少しでも関係ある仕事なら、オメガ一択!
気合いを入れたいなら、スーツでもスピードマスター・プロフェッショナル!
寝坊したらとりあえずクォーツ!
だから、職場で、コスモグラフ・デイトナは使ったことがない。(腕時計好きの前の上司には見せたことがある)

週末でも、だれと、どこで、なにをするかが重要だ。
単に息子とお出かけ、だとしても、
長男と公園でボール遊びなのか、次男とひたすら電車に乗るのかでは変える。
プールや温泉など、腕時計を外す機会があるのなら、最悪、盗まれたとしても受け入れられるものにする。

休日出勤なら、なるべく早く帰りたいから、意識的にチクタク音の大きい懐中時計にすることもある。

飲酒が伴うなら、傷ついたり、無くしても困らないものにする。(大酒飲みなので……)

夏場なら冬場なら、特に腕時計のベルトを季節に合わせることもある。ステンレスか革かラバーかNATOか。

そして、あえて「外し」として、意図的にTPOやファッションに合わせないときもある。

朝の時計選び=一日の計画作り


つまり、朝または外出前の時計選びは、その日一日を俯瞰する作業であるといえる。

「雨が振りそうならダイバーズ」にする人も多いようだ。
もちろん、現代の腕時計の防水性能なら、あえてダイバーズでなくてもよさそうなものだ。
(さすがに本革のベルトは避けるにしても)
つまり、その行為は準備の指針、心構えに近いのだ。
または、出番の少ない腕時計に日の目を見させる行為でもある。
だから、雨の日は、あえてダイバーズを選ぶという人と筆者は仲良くなりたい!

ちなみに、筆者の場合は、
雨が振りそうなときは、所有しているオメガシーマスター200もセイコーダイバースキューバも、あえて使わないようにしている。
なぜなら、どちらも20年以上前のビンテージウォッチであり、その防水性能は期待してはいけないからだ。




まとめ


と、色々と書いてきたが、腕時計を何本も所有しているのなら、理由付けしながらその日の腕時計を選ぶことで、素晴らしいローテーションにもなると考える。

TPOに合わせることを、楽しもう!

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2020/04/06

うちの妻の腕時計にこそ、クリスタルガードクロノアーマー!  〜シチズン wicca〜

筆者の使い方とは、全く違う。
でも、妻にとっては大切にしているのだろう。
そんな妻の腕時計にこそ、クリスタルガードクロノアーマーがいい。論理的に。

シチズンwicca


今回は、シチズンwicca、筆者の妻の腕時計である。
ソーラー腕時計(電波式ではない)。価格は1万円台半ば。

今年の1月末に購入して、毎日、起床から入浴前までつけっぱなしにしている。
もちろん炊事洗濯、水仕事も、お構いなしだ。



20200405025220fe0.jpg


この腕時計、2ヶ月半の使用期間だが、蓄積しているダメージ・負荷からすると、筆者が腕時計に与えるダメージの数年分匹敵するのではなかろうか。
だからか、妻は数年で国内大手メーカーの腕時計をだめにする。

クリスタルガードしてみる


筆者がクリスタルガードクロノアーマーという腕時計用のクリーナー兼コーティング剤を試しはじめてからというもの、
この腕時計には毎回施工している。

うちの妻は、自分ではただの一度たりとも腕時計を拭こうともしないくせに、筆者が腕時計の手入れをしていると、便乗しようとすることがある。

もちろん、腕時計なら何でも好きな筆者にとっては、むしろ、うれしいことなのだが。

今回使用している画像は、どれも、10回程度クリスタルガードクロノアーマーを施工した状態である。

20200405025237fec.jpg


元々、1万円台半ばの安物のうえに、傷と汚れだらけだったから、クリスタルガードクロノアーマーの効果は抜群だった。
新品の時以上といえる輝き、高級感を手に入れている。


そして、こんなシチズンwiccaこそ、クリスタルガードクロノアーマーに最適な製品の一つであると筆者は考える。


なぜ、国産ソーラー腕時計にこそクリスタルガードクロノアーマーか?



クリスタルガードクロノアーマーに対する批判には、以下のようなものがある。

① メーカーが修理を受け付けてくれないのでは?(という憶測)
② ①を前提にして資産価値の減少(があるのでは?という憶測)

どちらも、今のところ憶測の域をでないが、
たとえ、どちらの批判が当たっていたとしても、
それでもなお、このシチズンwiccaには、クリスタルガードクロノアーマーを施工すべきである。

なぜなら、このシチズンwiccaは、「安物のソーラー腕時計」だからである。
つまり、安物であるから、そもそも修理して使おうとするよりも、新品を買ったほうが安い。
さらに、ソーラー腕時計は、充電池の交換料金が高いので、ここような低価格帯のソーラー腕時計は事実上十年程度の使い捨てであるからだ。

もちろん、端から資産価値はゼロである。

つまり、クリスタルガードクロノアーマーの使用による懸念はあってもなくても、関係ないのである。

そうすると、クリスタルガードクロノアーマーによる効能という果実だけを、我々は得ることができるといえる。
つまり、汚れは落ち、傷は目立ちにくく、輝きは増し、高級感が高まる。

そして、妻からは感謝される。
(さらに、腕時計を買っても怒られにくくなる……といいな)

まとめ


低価格帯のソーラー腕時計にこそ、クリスタルガードクロノアーマーが向いている。
(もっとも、腕時計愛好家が、なかなか所有しようとはしない製品であるが)

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2020/04/05

息子に腕時計を受け継がせたいんだ!

いつか、息子に腕時計を受け継がせたい。
6年前、このブログを書き始めた頃に考えていたことだ。

今でもその気持ちは変わらない。
だが、難易度は上がった。
理由は2つある。


1つ目は、この6年のうちに、息子が2人になったこと。
実は、長男には筆者が退職したら、ロレックスのコスモグラフ・デイトナ・コンビを譲る約束をしている。

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しかし、次男向けになるような、ちょうど釣り合いがとれる腕時計を所有していないのだ。
(腕時計の購入予算計上を、妻に認めてもらういい口実になったともいえる)



そして、2つ目は、息子たちに「いらない」と言われまいかということ。
これは、
①腕時計がまったく流行らない世の中になってしまう
②息子との関係悪化
のどちらかでもおきうる。

たとえば、郵便切手のように、コレクターズアイテムとしては価値が無くなったものはその恒例だし。

親子の確執の例なんて、枚挙にいとまがない。


ところで、筆者は長男の入学式に、仕事を休んで参列する予定だった。
人の親として、ぜひにと思っていた。
しかし、昨今の新型コロナウイルスの影響で、保護者は1名しか参列できなくなった。

少しだけ、腕時計を受け継がせる日が遠くなった気がする。

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2020/04/04

【腕時計】スナック菓子を食べながら、ファミコンのコントローラーを握るのをやめた日から、僕は物を大切に使うようになったんだろう【使い方】

「物を大切にするとは」


物を大切にする、というのは、理想や想いなどの心の内部のことではなく、
物の正しい使い方を知って、扱うという外部的な行為のことなんだ。

たとえば、腕時計、
付けたまま温泉に浸かる、汗や海水のついたままにする、クォーツなら電池切れたまま放置、機械式ならずっとオーバーホールしない……


そりゃ、思いっきり放り投げたり、引き出しに他の小物と一緒くたにぐしゃぐしゃにしまったり、はしていないけれど、
どれも、大切にしているとはいえない行為だ。

多分、腕時計についてあまり興味がない人は、知らず知らずにやっているのではないかと思う。


筆者が子供の頃、友達の家でファミコン(昔の家庭用ゲーム機)で遊んでいたら、
友達のお兄さんが、ファミコンのコントローラーをティッシュペーパーでふいた。
「べたべたするから」
後になって思うと、カルチャーショックとはこういうことなのだろう。

たしかに、みんなでスナック菓子を食べながらゲームをしていたから、手についた菓子の油分がコントローラーに移っていた。
そんなこと、子供の頃の筆者は、考えもしなかった。

だが、あの日から筆者は、食べ物で、コントローラーを汚さないように気をつけ始めた。そもそも、手を汚さなければ、コントローラーも汚れないことにも気づいた。


「腕時計とユーザーとメーカー」



だが、腕時計の扱いが、残念なのは、
ユーザーだけの責任ではない。


腕時計は、水に弱く、衝撃に弱く、壊れやすい機械である、という認識を
一般の人々が、忘れ去った結果だ。

新品で、ケースの歪みもなくパッキンが効いていれば高い防水性(温泉に一度くらいつかっても壊れないものは多い)
数年ならメンテナンス不要。
多少の衝撃には耐えられる。

どれも、本来なら新品なら、という枕詞をつけなければならない。
新品なら、すくには錆びないし、錆が時計をさらに痛めることもない。

ただ、そんなことを、一般の人々は知らない。
メーカーは保証書に、してはいけないことを小さな字で書くだけだ。
正しい使い方を、もし知りたいなら、
ユーザー自身が、ネットや本、雑誌などで能動的に調べなくてはならない。
(おそらく、一般の人の周囲に、正しい使い方を知っている人は少ない)

腕時計をどんなものか、知らない人も多い。
アマゾンや楽天などで、千円台の格安腕時計のレビューを眺めると、がっかりする。

曰く、
日付が0時ぴったりにすぐに変わらないから マイナス評価
一年使ってケースに錆が出たから マイナス評価
31日までない月に、日付表示がずれるから マイナス評価

(これだけ、千円台でなく1万円弱のクロノグラフだが、)
センターの針が普段は動かないから マイナス評価


一番ひどいと思ったのは、
(女性がメンズ腕時計をネット通販で買っておいて)サイズが大き過ぎるから マイナス評価


日付が0時ぴったりに変わるのがいいなら、デイトジャスト機構の付いている物を選べばいい。
錆びるのは汗を放置しているから、拭くのも嫌なら、錆びにくいものを選べばいい。
カレンダーを調整したくないならデジタルか、パーペチュアルカレンダーを選べばいい。
クロノグラフはそういうもの。
サイズはちゃんとサイトに載っている。

およそ、いくばくかの金も、ちょっと手間も惜しんでいるから、不平不満だらけになる。

ハンバーガーを手づかみで食べて、「手が汚れた」とクレームをつけるようなものだ。

おわりに


と同時に、筆者も、腕時計など、ごく一部の興味のあること以外には無頓着であることに気付く。
コーヒーはインスタント、カップ麺も好きだし。
休日の服装の大半は妻が買ってきたものを着ている。
美容室では、どの店でもおまかせだ。

お互い様なのかな、と思いつつ、でも、違うよなとも思う。

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2020/04/03

クリスタルガードから、お手入れ論へ【シリーズ3回目】

クリスタルガードクロノアーマーシリーズ3回目



前2つの記事と、特に前回と内容的に関連はするが、読まなくてもいい。


今回書きたいことは、お手入れ論である。

読者諸兄は、ご自身の腕時計を、どのように、お手入れされているだろうか。

筆者は「腕時計 大好き!」を公言しているので、普段腕時計の手入れをしている。

筆者のお手入れ


筆者の場合はこうだった。
(現在は、クリスタルガードクロノアーマーが追加された)
①使い終わったら裏蓋を中心に軽く拭く
②ケースやバンド、その他気になる所の垢や汚れを取る(エタノールも適宜)
③メタルバンドを、各種薬品洗浄

さすがに、すべて毎日ではない。
基本的に毎日行うのは①だけ、汚れに気づいたときは②、年に一回程度の③だった。

また、フリマやリサイクルショップで買った腕時計の場合は、消毒を兼ねて、すぐにエタノールでふく。


筆者が、ほとんどG-SHOCKしか使っていない時代から、やり方は違えど、洗ったり、詰まった汚れをとっていた。

古くは、筆者が小学生の頃、母親のルビー付きの18金の指輪の裏側にたまった汚れを、定期的に清掃するのが好きだったな……

世間とのギャップ



ところが、クリスタルガードクロノアーマーやその他コーティング剤の話題をよく目にするにつれて、筆者は世間とのギャップを感じ始めた。

筆者は、腕時計愛好家ならば、やり方はいろいろあっても、定期的に腕時計のお手入れをしていると信じていた。

信じ切っていた。

ところが、
ブログ等で、コーティング系の体験記を読むと、

「腕時計を使ったら、拭かないでしまっている」
という人が、腕時計のブログを書いているような人にも、いることがわかった。

この人たち、腕時計、好きじゃないのかな。
と思って、ただただ、残念だった。

もちろん、今まで、全く手入れをしなかった人が、クリスタルガードクロノアーマーをきっかけに、日常的に腕時計の手入れをするようになるのは、
良いことだ。
手放しで喜んでいい。

買い集めるだけ集めて、粗雑に扱うのでは、真に大人の趣味とはいえない。
丁寧に使わないのなら、幼児にとっての玩具と同じだ。


また、同時に、腕時計に対する考え方の多様性にも気付かされた。

傷をつけたくない。
ピカピカにしたい。
傷を消したい。
高級感を高めたい。

クリスタルガードクロノアーマーの使用者の願いは、それぞれ似ているが、
しかし、少しずつ違う。
この微細な差こそ、個々人の趣味の多様性なのではないか。




クリスタルガードへの批判の続き



付け足しとして、
クリスタルガードクロノアーマーに対する批判も面白かった。
好きの対義語は無関心とは、言ったものだが、まさに、それだ。

わざわざ、1製品に批判を寄せるのは、かなり強い興味がある証拠である。

批判の内容は前回も触れたが、

新たな批判として、

④経年劣化(経年変化)を楽しめない
⑤剥がせない

が追加された。

④について
劣化か変化かは、主張する人の主観によって変わる。

もちろん、腕時計では、文字盤などの色の変化を珍重することはある。
または、錆を楽しむために銅製のケースをあえて使うこともまれにある。
しかし、腕時計の工業製品的な側面から、メーカーは変化を嫌う。
だからこそ、懐中時計の時代から、メーカーはケースになるべく錆びない金属を採用してきた。
ステンレススティールのないころは、大抵、金だったくらいだ。

というわけで、個人の好みの問題ではあるが、
メーカーも大半のユーザーも、経年劣化は求めていないと考える。

⑤については、剥がそうと思えば剥がせるようだ。
効能が期待できるものを、あえて剥がしたくなる状況は限定的だが、可逆性があることで安心感は増す。

ただ、コーティングをあえて剥がすとなると、「腕時計を売却ために原状復帰したい」が、大きな理由だろうか。
今のところ、クリスタルガードクロノアーマーによるコーティングが腕時計の評価額へどのように影響するかは、不明である。
すでに、各買取業者に問い合わせて、影響ないと言われたみ方はいるが、実際に売ったわけではないようだ。
コーティングが広まって、各買取業者から査定基準への明示がなされるときもあるかもしれない。

どちらにしても、将来の資産価値に期待し、新品購入後、一度も使わずに金庫保管したいのなら、そもそも、あらゆるコーティングはしないほうがよいと思う。



まとめ



様々な考え方はあるにせよ、
腕時計愛好家たちが、腕時計と向き合い、より一層腕時計を丁寧に扱うようになっていく。
様々なコーティングに関する動きは、そんな、よい予感を筆者に与えるのである。

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2020/04/02

腕時計サイト】おふぃすかぶ.jp【勝手にレビュー

腕時計サイト 勝手にレビュー



おふぃすかぶ.jp
https://office-kabu.jp/

おふぃすかぶ.jpとは


今回は、「腕時計専門ではないサイト」の紹介である。

なお、腕時計関連の記事だけを読みたいなら、カテゴリーから

04.Style – Wrist Watches
https://office-kabu.jp/category/watches
を選択するとよい。


さて、このサイトは、鈴木章史氏による個人サイトである。鈴木氏の元時計・靴店員の経験が生きている。

そんな中、腕時計の記事には、
セイコー
チープカシオ
フランク三浦
スマートウォッチ
についての記事が充実している。

そう、あのフランク三浦も、である。
正確には、フランク三浦を展開している株式会社ディンクスが、以前ビーバレルというブランドで、中国製機械式腕時計を販売していた頃から、興味があるようだ。

それはともかく
基本的には、シンプルで、スタンダードで、価格以上に上質感のある製品を、丁寧に扱ったサイト、という印象だ。
文章にも引き込まれる。

腕時計専門のサイトではないが、質も量も十分なのである。


ただし



腕時計専門でないがゆえに、腕時計以外の更新が続くことも多い。
期待が大きいだけに、残念な気持ちになることもある。
もちろん、筆者のような偏った読者が勝手に考えているだけだが。



まとめ


鈴木氏の、人生の一部として、バランスよく腕時計や様々なモノと関わる様子に、ただただ、憧れる。

(ただし、筆者には真似できない)



おふぃすかぶ.jp
https://office-kabu.jp/

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2020/04/01

項羽が劉邦に勝っていたら、漢字じゃなくて「楚字」だったのかな〜シチズンQ&Q 日英カレンダー〜

シチズンQ&Qの日英カレンダーモデル



日本語のカレンダーが欲しかった。
ただ、それだけだった。

画像



パッケージ
(定価4000円で購入する客は、何%なのだろうか)
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パッケージ裏
で、どこの国で作ったのだろう。
パッケージ表裏の、ムーブメントの日本製アピールが大きい。実際の腕時計製造地が誤魔化されているように感じる。
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全容
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文字盤アップ
(撮影は2020年3月28日土曜日なので、日付のみ、6日分ずれている)
(なお、時刻と曜日は合っていることから、完成した時には、すべて正確だったと類推していい。日付は小の月があるとずれる。すると、この腕時計が作られたのは、2019年3〜4月であると推定できる)
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裏蓋
中国製表記は、シール。もちろん、簡単にはがせる。
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合皮ベルトの尾錠の裏側
そこに中国製をあらわす。CHINAの字。
使用中は見えないし、ベルトを交換すると分からなくなる。
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ななめから
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評価


今回は、日本語カレンダーのみを求めて、チープシチズンの中から、もっとも良さそうなものを選んだ。

しかし、詳細画像の紹介中にも書いたとおり、
日本製アピール、中国製隠しが鼻についてしまった。

かえって、メーカーとしての自信のなさを印象づける。


ちなみに、アメリカのアポロ計画で使われたオメガ・スピードマスターは、スイス製では国威発揚的に困るということで、最終組み立てをアメリカで行うことで、アメリカ製ということにしていたという。

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