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2020/07/12

その製品が「同じ」であり続けるために

「同じ」であり続けるために


腕時計を含む、大抵の工業製品は、少しずつ変更・改良し続けている。

全く同じブランドの、同じ名前の製品であってもだ。


時に目に見えて大きく、
時にほとんどのユーザーに分からないくらい微小な改良・変更がある。



復刻版


よく、復刻版が、当時の品とは似ても似つかないことがある。
サイズ、デザイン、その他。


復刻版を、
多くのユーザーの手に届くような価格にしつつ、
現在のブランドイメージを損ねない最低限の品質を確保しながら……


となると、旧製品そのままを再生産することは、不可能に近い。



それに、「仮に当時品そのまま」だとすると、それで満足するユーザーは、限られてしまうだろう。


機能の差、
サイズの流行の差、
技術や材質・材料や工作機械性能の向上による品質差、

それでいて、本物のビンテージを追い求める人にとっては、所詮再生産品。

ライトな層にとっては、割高になるだけである。



あのカップヌードルでさえ


日清食品のカップヌードルでさえ、日常的に改良を繰り返しているという。
だから、カップヌードルを数年ぶりに食べて、「あのままの味だ!」と感じるとしたら、
厳密には錯覚だ。

むしろ、発売当時よりも格段に食料事情の良くなった現在でも、あの頃の雰囲気を残しつつ、
さりとてみすぼらしいと思わせないのだから、企業努力はいかほどかと。


というわけで


復刻版が高いのは当たり前。
当時品と違うところがあるのも当たり前。

ユーザーだって、当時のままではない。


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2020/07/11

ロレックスの保証書に、名前が入らないということ

ロレックスの新保証書


この7月から、日本国内の正規店で購入するロレックスの保証書(ギャランティカード)が新しくなった。


カードタイプであることは、旧来と変わらないが、デザインだけでなく、

国番号
購入者名
販売店名
の欄がなくなったという。


並行店などの見解では、保証書そのものの差による価格の高低はないという。
(新しくて状態の良いもののほうが、価格は高いので、新保証書のほうが結果的には高いものの)


しかし、筆者は、購入者の名前の有無は大きな差であると考える。


1 正規店で購入し、半永久的に持ち続けたい場合
もちろん、保証書には、自分の名前が入っている方がうれしい。
仮に、子や孫に受け継がせる場合でも、しっかりと名前の入っている方が、誰から貰ったのか後々まで伝えやすい。


2 短期的な売却を視野に入れている場合
中古で購入しようとする際、他人の名前が入ったものより、無いもののほうが、ありがたい。
とすれば、保証書に名前がない方が、ありがたがられる→
より高い価格で売れるのではないか。

3 中古で購入したい場合
前項と重なるが、中古で購入するなら、保証書に、名前がないほうがありがたい。
中古で購入しても、「新品を買った」とウソをつきやすいだろう。
保証書を見てもわからないのだから。


まとめると


正規店で買うメリットは相対的に下がり、
中古で購入するメリットは増大する


そこまでは、筆者でも想像できるのに、

それでもあえてロレックス社が保証書を変更したのはなぜか?

中古価格を高く保つことは、ブランドイメージを保つことにつながるからだ。
(自動車などでは、あえて高く保つ戦略にでたメーカーもあった)

新品を買った途端に価値が半額以下になるのなら、中古で買ったほうがと思う。

しかし、新品と中古の価格差が小さい、(あるいは、プレミアがついて中古の方が高い!)なら、一層、新品で買いたくなる。

つまり、ブランドイメージ戦略の一環だと想像できる。


(あと、販売店名もわからなくなると、なんとなく怪しそうな国であることも、わらからくなるし……)

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2020/07/10

時計ほしいなあ 2020年7月版

ほそぼそと時計貯金をしている


筆者は、月々の積立投資とは別に、ほそぼそと時計貯金もしている。

本当にほそぼそなので、いつまでたっても高級なものには手が届かない上に、
度々、時計関係の支出(クリスタルガードなど含む)があると減少するので、あまり貯まらない。


ネットや雑誌を見て


しかし、いいなあ、と、思う腕時計は多い。

先日のチューダーBB58や、オリエントの復刻キングダイバー、
ビンテージでいえば、セイコーのオールドクォーツなど。

しかし、どれもいいなあ、欲しいなあでとどまっていて、資産を切り崩してでも、ローンを組んででも、とならないので、

やはり、本気で欲しいわけではないのだろう。

先日の七夕には、定期的に欲しくなるシチズンのコスモサインについての記事を、書こうとしてやめた。


ただし


月末で消滅する楽天の期間限定ポイントがあるので、
また、数千円台のチープな腕時計を仕入れようかと画策している。

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2020/07/09

あの時買っておけばシリーズ 〜妖怪ウォッチ〜

妖怪ウォッチ流行りましたよね


かれこれ5年ほど前だろうか。

筆者の子どもは、まだ小さすぎたので、「妖怪ウォッチブーム」には乗らなかった。

甥っ子たちが「妖怪ウォッチ」のゲームやおもちゃで遊ぶ様子を、まれに見る程度だった。


ブームはすさまじく、ゲームと連動する妖怪ウォッチのおもちゃが入荷すると長蛇の列。
転売屋の標的になるほどだった。

ゲーム発ということで比較されたポケモンを食う勢い。


ごく一時期までは。



あっという間の凋落


ブームは長く続かず、気がついたら、
型落ちのおもちゃとして、不人気なタイプならワンコインで買えるくらいまで値下げする店舗も現れるくらいだった。
そうでなくても、数千円していたものが半額以下に!


「買っておけばよかった!」


子ども向けの腕時計型のおもちゃとしては、質がいい。
バンダイ製だから、安心感や耐久性も、期待できる。

観賞用にも、息子の英才教育にも使えたのにな!
と思う。


今となっては、希少価値が出てきて、定価程度の価格に戻っているのだ。

(そんなところも、腕時計相場みたいだな)

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2020/07/08

本日、ガンダムの日?

本日、ガンダムの日


7月6日はサラダ記念日、7月7日は七夕。

そして、7月8日はガンダムの日である。


「機動戦士ガンダム」のどこに7と8が隠れているの?
とお思いの方は、おそらくガンダムファンではない。

ガンダムの形式番号がRX78-2であることは、ファンにとっては自明のことだ。


このブログは腕時計ブログなので


ガンダムと腕時計について書いておく。

もちろん、機動戦士ガンダムシリーズと、腕時計のコラボは枚挙に暇がないほど多い。

近年では、
セイコーとのコラボ

G-SHOCKとのコラボ
あたりがあった。


有名腕時計メーカー以外による、
安価な子供向け、ガチャなどを入れてよいのなら、恐ろしい数になるだろう。


しかし、筆者は一つも持っていない



コラボ商品は筆者は一つとして持っていない。



コラボでもなんでもない腕時計の、
形やカラーリングなどを、登場するモビルスーツ(作中の戦闘用ロボットのこと)に見立てることはある。


20200708171847fc0.jpg



やはり、コラボ商品の場合、自分なら、もっとこうしたい! というオタク心が強すぎて、つい粗を探してしまうからかもしれない。

そもそも、作中の登場人物に、使われるものではないこと。なども理由として挙げられる。



その点、トランスフォーマーコラボのG-SHOCKは、腕時計用の台座に変形するおもちゃが付属するあたりが、わかってるな!と思う。



おわりに


お台場ガンダムがなくなって早数年。
なくなる直前に、長男に見せておいてよかったと思う。

やはり、腕時計趣味もどの趣味も、次世代に伝えたくなるこの頃である。



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(画像は、在りし日の、お台場ガンダム。)

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2020/07/07

「白いの」を、しばらく使ってみて 〜カシオ G-SHOCK GA-2000〜 レビュー追加

先月の父の日にもらったG-SHOCK


腕時計は、やはり「使ってなんぼ」なところがある。

しばらく前にレビューはしたが、
「さらに、使ってみた感想」を書きたい。


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良かったところ


直感的に操作しやすい。
9時位置にある現在のモード表示が、回転しながら示されるのが、わりと分かりやすい。
筆者にとっては、まったく困ることがない。
(筆者がEDIFICEのソーラー電波腕時計で、同様の操作に慣れているからでもあるが……)

プッシュボタンは、ちょうどよい押しやすさだ。
これは、G-SHOCKのスピードモデル等とは雲泥の差だ。
押しやすいものの、だからといって、勝手に押されてたりはしないのだ。

わりと他者からの評判が良い。
筆者は、他人からの評価には左右されたくないが、やはり評判が良いのはうれしい。

視認性はそこまで高くないが、時刻をデジタル表示も併用すれば問題ない。
デジタルとアナログの融合加減がちょうどよい。

装着感も悪くない。
金属部品がほとんど肌に当たらない設計。アレルギーも、心配しなくて良さそうだ。

休日のカジュアルな服装には合わせやすい。
派手すぎないので、(筆者なら)ビジネスカジュアルにもいける。

残念なところ


白系なので、やはり、汚れが目立つ。
ラバーバンドは、手垢等で黒ずみが出る。
ベゼルも、多少、汚れ等がわかる。
ついつい触ったところが、黒ずむのだ。

ただし、洗浄しなくては、というほどではない。
(また、今のところ、劣化はしていない)


まとめ


やはり、今年の夏は

「君に決めた!」


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2020/07/06

それは、批評なのか、酸っぱい葡萄なのか。

ヤフーニュースのコメント欄


ヤフーニュースの、国産の独立系腕時計についての記事のコメント欄をみた。

とても、ひどかった。


200万円の国産腕時計に対して、誹謗中傷。

あくまで非公開の私企業の活動なのに恨みでもあるのかと。


独占企業が暴利をむさぼってるわけでもないのだから、
嫌なら無視すればいいのに、

無理矢理、買わされるわけでもない。

なのに、わざわざ、おとしめようとする。
デザインや、ムーブメントやら。欠点と理由をこじつけて。


酸っぱい葡萄


「ほしいけど買えない」ひがみ、もあるのだろうか。

筆者は、ひがんで生きたくないな、と思った。

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2020/07/05

「腕時計以外」の趣味?

(腕時計以外の)ご趣味は?


このブログの読者層は、
日本国内在住の日本人で、30〜60歳の、男性が大半かと想定する。
(念のため、このブログには、読者諸兄の年齢や性別を調べるすべはないことを記しておく)


もちろん、筆者の単なる勝手な想像ではない。理由は以下の3点だ。
①ブログという形式自体、2000年代序盤に流行し、現在は、いささか廃れたウェブメディアである。
つまり、00年代からPCまたは携帯電話等でブログに親しんだ層が多いと考えること。

②そして、このブログは日本語で日本国内向けに書いていて、日本国外の方には有用でないこと。
(ご存知の通り、日本語が堪能でかつ日本人以外の方は、日本人に比べると圧倒的に少ない)

③腕時計のファンは圧倒的に男性が多いし、筆者は男性の読者を想定した記事を書いている。


ということから、筆者は読者層を想定した。
もちろん、想定読者層に入らない方にも、広く読んでいただきたい。


さて、そんな想定読者層の趣味、

スポーツでは、ゴルフ・テニス・野球・サッカー・フットサル・ラグビー・マラソン・スポーツジムなど

文化系では、読書・音楽鑑賞・囲碁・将棋・インターネット・プラモデル・鉄道・服飾・食べ歩き・ワイン・酒・料理・そば打ちなど、

自動車・バイク・ロードバイク・マリンスポーツ・登山・麻雀・ギャンブル
などだろうか

もちろん、ご自身の「ビジネスそのもの」が趣味と区別がない、という方もいるだろう。
中には謙遜して、「無趣味」と公言しつつ、趣味人なこともあろう。





筆者の場合


「俺はガンダムで行く!」
(この記事はこれが言いたかっただけである)


先日のレディ・プレーヤーワンの放送を録画して、ガンダム登場シーンだけ見るくらい、ガンダム好きだ。
(あるいは、息子たちの五月人形が武者頑駄無になるくらい)

実のところ、筆者は、ガンダムブーム直撃世代より、やや若い。
だが、おかげさまで、職場等で先輩や上司と仲良くなれた。

腕時計趣味もそうだが、費やした金銭以上に、人生を豊かにしてくれる。




ついでに、酒類も好きだが、日常的に消費しているので、趣味とはいえない。

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2020/07/04

「高い!」という人、購買層ではない!!

オタクの世界では



 「もっと安くなったら」と諦めるものは、安くなっても買わない

 低価格を理由に買うものは、失敗する

など、価格と購買行動に関する言葉を目にすることがある。
そして、いつも我が身を振り返って、それらの正しさを確認する。


そして、

「高すぎる!」と文句をいう人は、購買層ではない。


なぜなら、
1 価格という金銭的価値を共有できない
2 その品に対する、情熱がない



価格は、単に売り手の「儲け」のためではなく、「その物の相対的な価値」を表す機能がある。

売り手買い手の双方が、
「その物に〇〇円の価値」があると思って、売買をするのであって、
価値を共有できないなら購買層ではない。





我々は、本当に、ほしいものなら、資産を売却したり、借金してでも買う。

どんな理由をつけるにしろ、買わないということは、そこまでの情熱はもっていない。


まとめ


つまり、
「高すぎる!」という声は雑音に過ぎない。
惑わされてはいけない。

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2020/07/03

「今、売り時だよ!」なんてない

知り合いの知り合いの話


筆者自身、氏素性を明らかにしていないので、信憑性はゼロに近いことを先にお詫びする。


つい数日前、筆者の知人から、こう言われた。
「(時計店の)〇〇で働いてる知り合いから、ロレックスが売り時だと言われた」と。

???


売り時?


要するに、買取価格が上がってきてたから、「売るなら今」と、その店員氏は言いたいのだろう。

たしかに、高くなってきているなら、金銭的に得をするかもしれない。


もちろん、投機的な考えなら、高くなったところで売り、安くなったところを狙って買うという方法もありうる。


だが、以下の点で問題がある。

1 (金融商品と違い)買取価格に個体差がある

2 仮に、すぐにお金の使いみちがないなら売る意味がない

3 時計店にとっての「売るなら今」である


以下詳述

1 
買取価格には、査定による個体差が大きい。
各店舗の公開している買取価格は、状態の良い場合(美品かつ付属品完備)であるから、減点方式で下がっていく。
アテは外れることも多いだろう。


腕時計を、売却したとして、そのお金に差し迫っまった使いみちがないのなら、無意味だ。
別の腕時計の購入資金や、その足しにするのならわからなくもないが、
そのくらいで、売るくらいの買い物なら、最初からしなければと思う。
まして、購入と売却を繰り返すとなると、業者に支払うコストが多すぎる。


3 その時計店にとって、客から買い取りたい状況であるということは、
単に品薄なのか、
今後、更に相場上昇を見込んでいるかのどちらかだ。

素人である我々に判断は難しいが、店舗が仮に「更に相場上昇を見込んでいる」のなら、

後々に、損をしたと思うことになる。




まとめ



というわけで、売り時なんてないと考える。
このブログで、何度も繰り返しているが、
仮にあるとすれば、よほど金銭的に困ったときだけである。

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2020/07/02

むしろ安いのか?  チューダー・ブラックベイ58

チューダーの新作


チューダー ブラックベイ58の新作、かっこいい。

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(画像はチューダー公式サイトより転載)




詳しくは審美眼のある方に任せるとして、筆者は価格に注目した。


本国より安い?



ところで、海外から輸入する製品の場合、大抵割高になることがある。

しかし、このチューダー・ブラックベイの
スイス価格はCHF 3,500(執筆時点で約39万8000円)

アメリカドル価格は、$3700(税込み)である。(現時点で、約39万8000円)

一方の日本国内価格は、39万9300円(税込み)である。



ドルおよび国内価格は税込みで、スイス価格は税金不明であるものの、ユーザーの支払う金額は大差ないと考えられる。


少なくとも本体価格において、輸送費用のかかるはずの日本国内価格が、本国および米国と同水準であるのは、ありがたい!

これが、チューダーの戦略かどうかは不明だが、

様々な製品・サービスによくある、「本国でははるかに安いのに……」が回避されるだけ、ありがたい!


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2020/07/01

最高性能だけ、じゃない  〜将棋とAI、腕時計とスマートウォッチ

大抵の頭脳スポーツで人類はAIに勝てなくなった。


はじめ、ではないかもしれないが、チェスの敗北が有名だった。

チェスのトッププレーヤーのカスパロフ氏が、コンピュータに敗北した。

そのことについて、
将棋の羽生善治九段が、そのくらいお金をかければ将棋もコンピュータに負ける旨の発言をしていたと記憶している。

一種のナショナリズム的に将棋はチェスよりも複雑で、コンピュータにはまだまだ負けないと思っていた当時の我々には衝撃的だった。


しかし、あれからときは流れ、
気がついたら、将棋でもコンピュータ(今風に言うとAI)のほうが、はるかに強いことは常識になっている。


しかし、将棋ブームである


トップ棋士が、コンピュータに勝てなくなったからといって、

頭脳スポーツとしての将棋の価値が損なわれるわけではない。

むしろ、現役高校生の藤井聡太七段の活躍から、対局中の昼食の内容にまでスポットライトが当たる始末だ。

むしろ、単純な強さだけでなく、個人のキャラクター性や将棋文化など、幅広い価値に気付かされる。




これって腕時計といっしょだ!


クォーツ腕時計や、スマートウォッチと比べ、機械式腕時計は精度では劣る。大抵は機能も少ない。

しかし、精度以外の、様々な面での魅力・奥深さがあるからこそ、今の人気を得ている。
 

むしろ、腕時計というジャンルに一層の幅広さができたこと、話題性の増加はプラスでさえある。


結局のところ、最高性能だけじゃない!と言いたいのである。

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