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2014/02/23

スピードマスター箱と加水分解

Gショックは加水分解して、数年でボロボロになることで、有名だ。

しかし、加水分解が機械式腕時計とは無縁、というのは早計である。




上写真はスピードマスターの箱だ。
これにも使われている合成皮革は、加水分解する。

合成皮革に使用しているポリウレタン(ウレタン樹脂)が劣化するのだ。

数年で、ボロボロ、ベタベタになるのは、そのせいだ。


光と水分(湿気や水蒸気含む)、熱、紫外線は、加水分解を促進する。

しかも、樹脂が発生するガスが分解をさらに促進するから、通気性の悪い所にも置けない。

どんなに気を付けても、耐久期間が多少延びるだけだ。
残念ながら、消耗品である。

ちなみに、合成皮革やポリウレタン樹脂は、作られた瞬間から、劣化し始める。
食品ほどではないにしろ、近いものがあろう。

製造から一年たってから客の手にわたった物なら、一年分耐久期間は短くなっている。

もしも、中古でオメガ・スピードマスターを入手するのなら、箱なしもやむなし、と言わざるをえない。
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