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2020/02/25

秘すれば花  〜スウォッチ・アイロニー オートマチッククロノグラフ〜

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この手があったか。
その、第一印象は今も変わらない。


数年前、新古品で入手した。
4万弱だった。自分への誕生日プレゼントという名目だった。
自動巻クロノグラフ(しかもデイト付き)で、この値段(定価42000円)は、他のスイス製どころか日系メーカーでもありえない超低価格だった。
ケースもプッシュボタンもプラスチックだが、カジュアル用途なら気にならない。
精度も特段気にならない。


裏蓋を見てほしい。


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裏蓋はガラスだが、内側は大半が覆い隠されていて、テンプと歯車がわずかに見える程度だ。

しかし、これが正解だった。

このムーブメントETA Cal.C01.211は、レマニア5100をベースにコストダウンした、使い捨て用の機械である。
レマニア5100で画像検索すれば、一目瞭然だ。
上の写真で見える範囲以外には、見るべきものは全くない。
自動巻ムーブメントはローターのせいで、元々裏スケルトンには不向きだが、レマニア5100の場合、ローターが無かったとしても、鑑賞には耐えない。

さらに、今回のスウォッチ用ムーブメントETA Cal.C01.211は、
そのレマニア5100からコストダウンをしてプラスチックを多用した機械である。


この腕時計、4万円程度の価格だったが、仮にオーバーホールができるとしたら、他の自動巻クロノグラフと同程度の料金(5万〜)を覚悟しないといけない。

オーバーホール代金が入手価格より高いとしたら、
いろいろな意味で使い捨てなのである。


頭を使って割り切った使い捨て、
それ故の超低価格自動巻クロノグラフだった。

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