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2020/03/07

腕時計から見る世界経済1  上がったのは値段ではない  〜スイス製腕時計の価格高騰〜

スイス製腕時計の価格は上がったのだろうか?


結論から言うと、たしかにスイス製腕時計の値段は上がったが、日本を除く先進諸国の賃金および物価が上昇したためである。
この20年で、他の先進諸国の経済力が伸びて、日本が取り残されたことの象徴である。
よって、他の先進諸国からみれば、決してスイス製腕時計は高騰してはいない。




以下、詳述
まず、スイス製腕時計の価格の推移について
比較がしやすいよう、有名かつ長期に渡って製造されているモデルを対象とする。
モデルチェンジは加味し、最新型での比較とする。
価格は新品の実勢価格とする。

ロレックス サブマリーナ
2000年の時点で、40万円程度だったのが、120万円程度

オメガスピードマスタープロフェッショナル
2000年の時点で、20万円程度だったのが、40万円程度

ロレックスの人気モデルは近年多大なプレミアが付いているため、定価よりも世界的に高いこともあって、サブマリーナは約3倍に上昇した。
一方、スピードマスターは約2倍に上昇した。こちらはプレミアなしである。



次に賃金である。
調べる機関によって差はあるものの、日本の賃金は、2000年から2020年に至るまでほとんど変わらない。
やや増えた統計もあれば、下落した統計もある。
どちらにしてと大差ない。

一方、各国の賃金は、伸びた。
これも統計により差はあるものの、他の先進諸国は日本の賃金の概ね1.5〜2倍程度の賃金を得ている。

また、金融資産についても、同様の傾向がある。



すると、スイス製腕時計の価格高騰は、実はそうでもないことがわかる。

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