「使い捨て」を論じたくて 〜ダイソー ミリウォッチ〜
ダイソー ミリウォッチ
税込み550円
現行のダイソーのミリウォッチである。
今までのダイソーの腕時計には、ミリタリーウォッチの先代を含め、さほど魅力を感じなかったが、
今作になって、これは、と思ったので購入した。
近年、腕時計工具や替えベルトなどを展開しているダイソーだが、
腕時計本体に限っては、筆者はこれが一番良いと思う。
筆者にとり、ミリタリー関連の知識は、第二次世界大戦中の戦車に限るので、論は避けるが、
このミリウォッチは、ベトナム戦争期の米軍用使い捨て腕時計を、再現したモデルになっているらしい。
文字盤はアラビア数字で、24時間表記もある。
これは、新兵でも、24時間表記で動く軍隊になじめる工夫だったのだろうか。
針と文字盤には夜光付。(ただし、すごく弱い)
針の形も色も、スピードマスターを思わせる。
どちらも、原典は、近い時代の実用腕時計であるから当然か。
ベルトは引き通しのNATOタイプ。
ケースはプラスチック
裏蓋には、モールドによる文字記載がある。
ムーブメントは、SIIのPC21S
セイコー系のチープな腕時計をはじめとして、外販ムーブメントとして、様々な格安腕時計(シチズンとカシオ除く)に採用されている。
おなじみのシチズンミヨタ2035と違って、プラスチックを溶かして付けている構造上、分解掃除できない。
しかし、それはデメリットではない。修理より交換のほうが基本的に安いので、合理的な構造である。
スピードマスター指数
10
漂う同時代の香り
しっかりと使い捨てなのは、現代のスピードマスターよりも偉い
使い捨て論は下の追記に
↓
以下、使い捨て論
使い捨てには、語感として、そして、日本人的な感覚としてネガティブなイメージがある。
しかし、筆者は、使い捨てをむしろポジティブにとらえることが多い。
なぜなら、無理に維持しようとせずに、使い捨てたほうがコストや環境負荷が低い場合が多いからだ。
かつて、アメリカが作ったスペースシャトルは、何度も使い回すことのできる画期的な宇宙船のはずだったが、
一回ごとに使い捨てたほうが、実はコストは大幅に安く、環境負荷も低く、経年劣化からの事故で人命が失われずに済んだはずだった。
マンションは数十年で立て直しが必要だ。ずっと住めると考えないほうが幸せになれる。
ハイブリッドカーは、電池交換にかなりの料金がかかるので、交換時期には使い捨てたほうがよい場合が多い。
電化製品の大半は、故障したら、直すよりも、買い直したほうが安いか、少しの差でより便利になる。
腕時計の場合、使い捨てるかどうかは、
趣味性の高いものなら、コストに見合わせながら、実用目的なら、まずは使い捨て、となるだろう。
今回のミリウォッチやその原典のように、始めから使い捨てと割り切った設計思想は、結果として総コストを押し下げる効果がある。
使い捨てもまた、いいではないか。
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