「偶然だぞ」 セイコー・スピードマスターについての考察
「腕時計のスピードマスター」と言えば、「オメガ・スピードマスター」のことと相場はきまっている。
「RX-78」が「RX-78ガンダム」のことであるくらい自明であるはずだ。
だがしかし、この2014年現在、スイスのオメガ以外に「スピードマスター」という名前の腕時計(それも同じクロノグラフ)を作っている会社がある。
それも30年以上という長期にわたって。
ちなみに、「オメガ・スピードマスター」は1957年から製造されているが、
一方の「別会社のスピードマスター」は1983年から製造されている。
そういう、あまり誉められないことをする会社があるのは、
恥ずかしながら(そして、読者諸賢のご推察のとおり)、
我らがアジアだ。
ただし、その会社は中国でも朝鮮半島でも東南アジア諸国でもない、日本にある。
メイドインジャパン神話が蔓延している現在、不思議でならないかもしれないが、まぎれもない事実だ。
(メイドインジャパン神話への反論は後述する)
つまり、今回はセイコー社と「セイコー・スピードマスター」について語りたい。
ちなみに、セイコーは、同じ製品を海外で販売する際には「スピードマスター」とは名乗っていないらしい。
そこに、こもっているのは、筆者の父のように無知な日本人向けの戦略という証左に思えてしまう。
さて、今回、疑問をなるべく早く正確に、解決するために、次の行動をとった。
セイコーのお客様相談室に電話をした。
単なるクレーマーや言いがかりと思われないように、個別の製品に関する質問という形をとった。
質問を抜粋するとこうなる。
筆者:「セイコー・プロスペックス・スピードマスターが、オメガのスピードマスターと同じスピードマスターという名前なのはなぜですか」
セイコー:「偶然重なりました」
偶然。
余談だが、「偶然だぞ」というフレーズが脳裏をよぎった。
ともかく、即答で「偶然」と答えられたので、そういう返答マニュアルでもあるのだろうかと訝しむ。
同業の、それも追いつけ追い越せとライバル視していたメーカーの主力製品の一つと、名前が「偶然」重なるものらしい。
例えば、オメガがオリンピックの公式計時を17大会連続担当し、その記録を1964年東京オリンピックで途絶えさせたのがセイコーだったこともある。
セイコーお客様相談室の説を鵜呑みにするなら、
セイコーの開発担当者は、他社の製品には全く興味がないのだろうか。
なお、セイコー・スピードマスターは、それ以前に発売していたセイコー・スピードタイマーというクロノグラフの発展型だ。
時期的に、セイコーがオメガ社を買収をしようとして頓挫したことと何か関係があるのかもしれない。
下世話な筆者は、裏で、なんらかの約束が交わされていたのではないかと、推測してしまう。
この問題については、引き続き考えていきたい。
今度は、オメガに聞いてみるべきだろうか。
以下、余談。
筆者は日本製・メイドインジャパンに、ブランド意識をほとんど感じていない。
たしかに、日本製の製品には優秀な物は多い。
だが、それは家庭用小型自動車や家電の一部なのではないだろうか。
例えば、筆者の愛好する自動車レースの最高峰F1では、日本車はほとんど勝てない。
イタリアやイギリスだけでなく、フランスやオーストリアの車にも大差を付けられている。
残念ながら、勝率を計算したら1%程度だろう。
宇宙開発でも、はやぶさの快挙は話題になったが、
有人飛行や大規模なロケットや人工衛星ではこれまた大きく劣る。
繊維や食品加工の現場では、日本の工場でありながらアジア系外国人だらけではないか。
メイドバイチャイニーズと語っておられる方もいる。
また、国内の農業にしても同じだ。
ごく一部は高い評価を得ていても、全体的にはコストパフォーマンスに劣るだけでなく、品質でも大差ない。
有機農法・低農薬栽培された物以外は、例外なく農薬漬けで、
味よりも形が流通規格に合う事の方が大切にされている。
そもそも、二十年くらい前、いかに日本の野菜が農薬漬けか聞かされていたものだ。
その後、中国の「毒野菜」が話題になったが、程度の差こそあれ、日本の庶民が食べるレベルの国産野菜が本当に安全になったのだろうか。
また、日本製の多くの製品は、高価格でも高品質だから売れたのではなく、低価格中品質だから売れたとも言われている。
そこにブランド価値はない。あくまでもコストパフォーマンスの問題なのである。
自分たちの身に振り返ってみても、同じことだ。
本当に外国人より良い仕事をしていると、胸を張れるのか?
もしかしたら、無能な筆者だけかもしれないが、
世界中の同業者の中で、筆者よりまともな仕事をしている人間は何万人もいるだろうと思っている。
発展途上国より給与が高いのは、日本が自動車や電化製品の輸出で、外貨を沢山獲得して、豊かな国になった恩恵で、給与所得がつり上げられた結果だと思っている。
主要国との高等教育のレベル差を考えても、メイドインジャパンは大したこと無いと思うのは、妥当なラインだと思う。
また、高校か大学を出ていることが英語を使いこなせることと同義の国なんて掃いて捨てるほどあるではないか。
「RX-78」が「RX-78ガンダム」のことであるくらい自明であるはずだ。
だがしかし、この2014年現在、スイスのオメガ以外に「スピードマスター」という名前の腕時計(それも同じクロノグラフ)を作っている会社がある。
それも30年以上という長期にわたって。
ちなみに、「オメガ・スピードマスター」は1957年から製造されているが、
一方の「別会社のスピードマスター」は1983年から製造されている。
そういう、あまり誉められないことをする会社があるのは、
恥ずかしながら(そして、読者諸賢のご推察のとおり)、
我らがアジアだ。
ただし、その会社は中国でも朝鮮半島でも東南アジア諸国でもない、日本にある。
メイドインジャパン神話が蔓延している現在、不思議でならないかもしれないが、まぎれもない事実だ。
(メイドインジャパン神話への反論は後述する)
つまり、今回はセイコー社と「セイコー・スピードマスター」について語りたい。
ちなみに、セイコーは、同じ製品を海外で販売する際には「スピードマスター」とは名乗っていないらしい。
そこに、こもっているのは、筆者の父のように無知な日本人向けの戦略という証左に思えてしまう。
さて、今回、疑問をなるべく早く正確に、解決するために、次の行動をとった。
セイコーのお客様相談室に電話をした。
単なるクレーマーや言いがかりと思われないように、個別の製品に関する質問という形をとった。
質問を抜粋するとこうなる。
筆者:「セイコー・プロスペックス・スピードマスターが、オメガのスピードマスターと同じスピードマスターという名前なのはなぜですか」
セイコー:「偶然重なりました」
偶然。
余談だが、「偶然だぞ」というフレーズが脳裏をよぎった。
ともかく、即答で「偶然」と答えられたので、そういう返答マニュアルでもあるのだろうかと訝しむ。
同業の、それも追いつけ追い越せとライバル視していたメーカーの主力製品の一つと、名前が「偶然」重なるものらしい。
例えば、オメガがオリンピックの公式計時を17大会連続担当し、その記録を1964年東京オリンピックで途絶えさせたのがセイコーだったこともある。
セイコーお客様相談室の説を鵜呑みにするなら、
セイコーの開発担当者は、他社の製品には全く興味がないのだろうか。
なお、セイコー・スピードマスターは、それ以前に発売していたセイコー・スピードタイマーというクロノグラフの発展型だ。
時期的に、セイコーがオメガ社を買収をしようとして頓挫したことと何か関係があるのかもしれない。
下世話な筆者は、裏で、なんらかの約束が交わされていたのではないかと、推測してしまう。
この問題については、引き続き考えていきたい。
今度は、オメガに聞いてみるべきだろうか。
以下、余談。
筆者は日本製・メイドインジャパンに、ブランド意識をほとんど感じていない。
たしかに、日本製の製品には優秀な物は多い。
だが、それは家庭用小型自動車や家電の一部なのではないだろうか。
例えば、筆者の愛好する自動車レースの最高峰F1では、日本車はほとんど勝てない。
イタリアやイギリスだけでなく、フランスやオーストリアの車にも大差を付けられている。
残念ながら、勝率を計算したら1%程度だろう。
宇宙開発でも、はやぶさの快挙は話題になったが、
有人飛行や大規模なロケットや人工衛星ではこれまた大きく劣る。
繊維や食品加工の現場では、日本の工場でありながらアジア系外国人だらけではないか。
メイドバイチャイニーズと語っておられる方もいる。
また、国内の農業にしても同じだ。
ごく一部は高い評価を得ていても、全体的にはコストパフォーマンスに劣るだけでなく、品質でも大差ない。
有機農法・低農薬栽培された物以外は、例外なく農薬漬けで、
味よりも形が流通規格に合う事の方が大切にされている。
そもそも、二十年くらい前、いかに日本の野菜が農薬漬けか聞かされていたものだ。
その後、中国の「毒野菜」が話題になったが、程度の差こそあれ、日本の庶民が食べるレベルの国産野菜が本当に安全になったのだろうか。
また、日本製の多くの製品は、高価格でも高品質だから売れたのではなく、低価格中品質だから売れたとも言われている。
そこにブランド価値はない。あくまでもコストパフォーマンスの問題なのである。
自分たちの身に振り返ってみても、同じことだ。
本当に外国人より良い仕事をしていると、胸を張れるのか?
もしかしたら、無能な筆者だけかもしれないが、
世界中の同業者の中で、筆者よりまともな仕事をしている人間は何万人もいるだろうと思っている。
発展途上国より給与が高いのは、日本が自動車や電化製品の輸出で、外貨を沢山獲得して、豊かな国になった恩恵で、給与所得がつり上げられた結果だと思っている。
主要国との高等教育のレベル差を考えても、メイドインジャパンは大したこと無いと思うのは、妥当なラインだと思う。
また、高校か大学を出ていることが英語を使いこなせることと同義の国なんて掃いて捨てるほどあるではないか。
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