fc2ブログ
2020/03/20

ニッポンジンなら〇〇やろが?

日本人なら?


かつて、ブラジルから日本に帰化したサッカー選手のラモス瑠偉を起用したテレビCMに、
「日本人ならお茶漬け」というのがあった。
(調べてみると、26年前の1994年のことだそうだ)

人権意識やポリティカルコレクトネスなどの進展によって、
多分、今(2020年)では放送できないような気がする。
なぜなら、ラモス瑠偉が、元々は日本人ではないことを利用した広告である。




2020031720342828c.png


「日本人なら、日本製?」


それはさておき、腕時計関連の情報を集めていると、

「日本人なら、時計は日本製を使うべきだ」という言説によく出会う。
これに関しては、いつも、いつも完全否定したい衝動にかられる。

というわけで、以下の2つの論拠から、「日本人なら、時計は日本製を使うべきだ」に強く反論したい。

1 時計の本場はヨーロッパなのにもかかわらず、日本人なら日本製と推すのは滑稽なこと



2 ナショナリズム的に国産を推すと、消費者は品質と価格で不利益を受けること


(適正な競争がなくなり、自国企業も弱まる。ひいては、自国が衰退する。)
である。

筆者が言うなら
「日本人なら、国じゃなく、製品でえらべ!」である。


論拠1



そもそも、現代の時計全般は、ヨーロッパの文化・伝統工芸品である。(古代文明で使われた水時計とか日時計は除く)
今の主要な産地はスイスであるから、本場はスイスといっていい。
もちろん、クォーツ時計の生産で、日本メーカーは中心的な存在と言えるが、量で上回っただけでは、伝統はついてこない。

立場を置きえかえて考えたら、「日本人なら時計は日本製」が、おかしな言説であることがおわかりだろう。
もし、アメリカ人が、「アメリカ人ならキモノはメイドインUSAだろ!」とか、

中国人が、「中国人なら寿司は上海の職人が握ったのじゃないとな!」
とか言っていたら、

嫌でしょ?
着物や寿司の本場は、本家は日本だよ!と、いいたいでしょ?
着物や寿司は、日本のほうが、当然、伝統も格式も品質もって思うでしょ?

だから、ヨーロッパの文化・伝統工芸品である時計について、日本人なら日本製というのは、滑稽である。おかしいのだ。

もちろん、国内に本社のあるメーカーのほうがアフターサービスが期待できるし、内情も伝わりやすいから安心感はあるように思える。
だが、スイス製またはドイツ製の腕時計のアフターサービスは長期間の実績があるので、問題ない。
(むしろ、機械式腕時計の生産を中断した過去のある大手日本メーカーこそ、筆者には安心できないくらいだ)


論拠2


ナショナリズム的な発想で、自国産を必要以上に賛美することは、結果として自国に不経済である。

つまり、自国企業の製品が、他国企業の製品と比べて競争力が低いにも関わらず、あえて意図的に自国企業の製品を購入するとしたら、
結果として、消費者は、品質と価格の面で不利益を受けることになる。
自国企業も競争が阻害され、競争力が減退する。
結果として、自国の富の総量を減少させることになる。

つまり、「買い支える」という行為は、悪なのである。
(大企業の新陳代謝が活発なアメリカが、経済大国であり続けるのは、理にかなっているといえる)

もしも、ヨーロッパの文化・伝統工芸である時計分野で、日本企業に正面から戦ってもらいたいなら、
むしろ、我々消費者は厳しく公平な目で、自国か他国かにとらわれずに時計を選ぶ必要がある。


まとめ


だからこそ、筆者に言わせれば、
「日本人なら、国じゃない、製品でえらべ!」なのである。

【ランキングサイト参加中!】
【バナーのクリックお願いします!】
↓ ↓ ↓ ↓

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村




時計ランキング

関連記事

コメント

非公開コメント